発送依頼を受けたM13型が平素置いてある棚に、この日はM12型が置いてあったことに気づかず、また伝票とのつき合わせもせずに処理してしまいました。
以上の不注意を深く反省し、会社にご迷惑をかけたことをおわびするとともに、今後、かかる不始末がないよう努力いたします」転職するので退職したくこれからの時代は、ある意味では「退職届の時代」といってよいかもしれない。
自主退職のほかに「選択定年制」が各企業で採用されるほか、「解任定年」や「役職定年」が実施されるのに伴い、自主退職を決意する人も現れるであろう。
いざ退職届を出すときになって、その様式を人に相談することもできないだろう。
退職届に盛り込まれる要素をあげると、退職をする「理由」とその「期日」につきる。
あとは、他の文書と同じく、提出月日、氏名押印、あて名ということになる。
理由は、「一身上の都合」でよく、それ以上に具体的に詳しく書く必要はない。
提出はできれば1ヵ月前がよく、民法629条では、雇用期間を定めていない場合、2週間以上前に提出するよう定めている。
自己の都合で会社を辞めるとき、あるいは自己の責任から会社を辞めなければならないとき、「退職届」が用いられる。
ほかに、自分からは辞めたくはない、しかし、退職を決定づけるほどではないが、責任の結着をつけなければならない場合に、「進退伺」が用いられる。
重大な過失や事故を起こした結果、会社に多大の損失を与えたが、それが決定的とはいえない場合、その責任を自ら明らかにして、辞職の意思があることを示しながら、決定をトップの判断にあずける手続きをとる。
これが「進退伺」である。
「進退伺」の性質は、ある意味では退職届に近いが、その形式は始末書に近い。
したがって、書式とその内容は、始末書とほとんど変わらない。
理由も、「一身上の都合で」だけでは収まらない。
とはいっても、始末書のように、事実、理由、反省というように書くことはなく、これらを含めて簡潔に書くことが望ましい。
このあと、責任を感じて退職する覚悟ができていることを述べ、決裁を仰ぐ言葉で締めくくる。
平社員が提出するのは始末書まで、進退伺は管理職以上と考えてよい。
進退伺には、「退職届を添えて……」という文面とともに、退職届を同封するのが正しいという考えもある。
これは責任の度合いで判断すればよい。
保存される文書なので、簡にして要を得た文面が望まれる。
あまり詳しすぎる文面にならないほうがよい。
発信文書で、日付の位置とあて名との位置関係で迷うことがある。
迷うということは、改善へのきっかけとなるので、まだ救いがある。
しかし、間違いと気づかずに、平気でマナー違反をしているようなことはないだろうか。
ビジネスレターだからといって、必ず「往復文書形式」が用いられるかというと、必ずしもそうではない。
「私信形式」が用いられることはいくらでもある。
そんなとき、相手の名前を日付より下げて書くのは失礼に当たる。
この原則は横書きにしたからといって変わるものではない。
横書きの往復文書形式では、ごく事務的に日付と発信者名の配列をそろえるので、そんな感覚で私信形式を用いると、とんだ失敗をしでかすことに気づくべきである。
同じことが巻紙書簡についてもいえる。
ごく事務的に折ったつもりで右から巻いたものがある。
どういうわけか、選挙運動に多い。
これは読みにくいだけでなく、相手への礼に欠けている点に気づいていない。
封筒の使い方でも、ひどいものがある。
角封筒で左右の逆は「凶事」としてきらう人も、縦封筒の横使用では平気で間違っている。
印刷までしてあるから困る。
社長就任状の縦封筒で、発信社長名が断目の右側に印刷されているものがあった。
これは相手を見下した書き方である。
カタログの送り状を受けとることがある。
用紙は、A5またはB6だが、不特定多数者を相手にするため、形式を簡略にし、小型化することはやむを得ない。
しかし、「別記」の欄を設けておきながら、全く利用されていないのは逆効果ではないか。
お役目でカタログを詰め込んだ感じが強くなる。
「毎度のお引き立て」が空々しい。
このような送り状にかぎって、「殿」の前は空いている。
また、印刷印は、経理などが決裁の手続きをふんだもののほかは、使うべきではない。
あて名も無視するような、不持定者の文書に社印を印刷するのは、誤り。
英文の手紙では,住所はローマ字で表示する。
この場合,「すべての順序を逆にする」という常識に注意したい。
たとえば「日本橋三丁目2−3」は「三丁目日本橋3番2号」となってしまう。
正しくは「2-3,Nih○nbashi3ch○me」とする。
街区符号,住居番号の順は逆にしないで,町名は読みのとおりに書く。
国名と都道府県名は大文字で書き,最下段の国名の下にはアンダーラインを付け,郵便番号の位置はその前になる。
ひどい印刷封筒にお目にかかることがある。
国内での封筒の表書きでは、あて名が下にきてはいけない。
封筒の左右が逆となる間違いの原因は、縦書き封筒の感覚のままで、書き方だけを横書きにしてしまったところにある。
封筒の郵便番号位置から書き出したい気持ちはわかるが、ルールには合っていない。
手書きでもよいので、記入スペースを空けておくことが望まれる。
社名は継ぎ目の線上にきてもよい。
左に寄るのは誤り(縦書きのあて名)住所は二行にまたがってはいけない。
受信者名が左にきてはいけない。
複数の人あての文書は、家族あての私信でもないかぎり失礼である。
まして、部長と課長の順位が逆であるし、「殿」が二人に一つというのは家族あてでもいけない。
各人あてとし、敬称は、今後の傾向として、「様」にしたほうが望ましい。
極端にひどい例だが、最近では、日付・自分の名前・相手の名前の順をどう書くかわかっていない人が多いようだ。
相手の名前が日付より下がるのもよくない。
社を代表し、正式な文書に押印する印は、社印であろうと職印であろうと、自分の思いつきで調製してはならない。
丸型の社長印でも、ちょっと大きめのもので自己を誇示するのがある。
これは代議士が名刺に大きな名前を入れたがるのと同じ心理である。
正式な規格ともいえない。
「取締役社長之印」「取締役社長印」という文字配置が多いが、これも正式なものといえず、「取締役社長」だけでよい。
また、職名には「社長○○○○」とあり、印には「取締役社長」とあるのは誤り。
その呼称は、会社の定款に定められた肩書に統一する。
郵政省が首都圏で調査したところによると、「親展」を書く位置について、「封筒の裏」と思っている人は8.9%という結果が出たことがあった。
「草々」は「文の最初」と思っている人も9.2%いた。
この傾向は今日も続いている。
「かしこ」はだれが使うのか、という設問に対して、「性別に関係ない」がなんと32.4%あったという。
確かに、江戸時代中期までは、男性も使っていた。
しかし、現在では男性が「かしこ」を使うのは誤りである。
調査とは別だが、「拝啓」「敬具」の字配りが間違っているものが多い。
「拝啓」は、最初の一字を空けずに書き始め、このあと読点を打たずに一字空けて前文につづく。
頭を空けるのも、別行にとるのも誤りである。
「敬具」は行末の一字分を空けてとる。
「敬」と「具」の間を、一字空けることがある。
「往復文書」とは往復はがきのこと、と思っている人が多いのには驚く。
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